イラストを描き続けているTさん、@tomocheeee623
が、ついに『イラスト集』を制作したいとのことで、今回お手伝いをさせていただきました。
イラストを描き続けている方にとって、描いたものを『本』、『冊子』としてカタチに残しておきたい、販売してみたい、ということは一度は考えることかと思います。
それにあたって流れや事前準備に必要なことなどを今回の経験からまとめておきたいと思います。
〜〜項目〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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❤︎1、大前提として『印刷物にすると色は変わる』
以前にもこのログサイトで書いたことがあるのですが、
普段私たちがスマホやPC上などで見ているカラーベースと、印刷物のカラーベースは表現領域の根本が違います。
◆普段見慣れてるカラーベースは、『RGB』
◆印刷物に対応するカラーベースは、『CMYK』
なので、元絵をスキャンして取り込んで見たイラストと、印刷に対応するカラーに変換したものはかなり変わってしまう。
さらに、モニターによってや、その環境、時間(光源が変わる)によっても結構変化してしまいます。
基本的には、
- 印刷に対応するカラーベース(CMYK)に変換することが必要
- 変換する際に調整も必要
なのでどうしても、
全く同じカラーの再現は不可能
このことは事前に知っておきたいことだと思います。
突っ込んだ内容は以前書いたものを参照ください↓
❤︎2、制作に必要な作業とは?
ざっと箇条書きにしてみます
- イラストを描く、またはすでに描いたものから厳選する
- 冊子のデザイン・レイアウトを考える(ラフ制作→ページ数やカット数や順番・各紙面レイアウトなど)
- イラスト画像のスキャン(イラストが紙媒体の場合)
- 入稿データ準備(使うソフトで大枠を準備)
- 紙面で表現する画像の大きさや解像度のチェック
- 全体の編集
- イラスト画像のカラー変換(CMYK)&チェック(濃度や、印刷屋さんの形式・規定に沿ってるかなどのチェックも)
- 全体のチェック(カット数・ページ数・レイアウト・文字があれば間違いはないかなどなど)
- 印刷屋さんに説明・指示するための出力
- 印刷屋さんに入稿して校正(本校正か簡易校正かは予算次第?)
- 調整・修正
- 本刷り
- 仕上がりチェック
大まかにはだいたい上記のような感じ
結構面倒くさい?笑
その他、2の作業が終わるあたりまでに『どの作業をどこに依頼するか』(印刷屋さんはどこにするかなども)候補を決めておいて見積もりを出してもらっておくと良いと思う。
❤︎3、かかる費用と予算を整理する『外注する領域を決める』
どちらにしても本刷りは個人ではさすがに無理だと思うので笑、印刷は外注になると思うのですが、
上記の作業で言えば、
- どこまでを自分でやるのか
- どこから外注するのか
それによってかかる費用は全く変わってくるので、
- どこまでならできるか
- どこからできないか
を明確にしておくと良いと思う
外注が必要な領域を明確にする
ということですよね。。。
特に、イラスト画像のカラー変換などは、なにもせずにただ変換するだけではびっくりするほど色や印象が変わってしまうものもあるので、(色、色の塗り方、表現の仕方、などによってそんなに変わらないものと、大きく印象が変わってしまうものがある。)
その辺りの作業は、自分でするのか、デザイナさんなどに頼むのか、印刷屋さんに頼むのかなど、どうするのが自分にあっているかを最初に整理しておくと良いと思います。
印刷屋さんに丸投げ!というのもありだと思うし、(印刷屋さんにはデザイナさんがいたり、それらが出来る分野の方もいたりします)
どこかデザイン事務所さんに全てお願いするのもアリだと思う。
デザイン事務所さんなんかだと印刷屋さんと連携してるところも多いと思うのでそれもすごく良いと思います。
最初に予算はこのくらいなんですがどんな感じでしょう?的に相談してみるのもいいと思う。
どちらにせよ、外注範囲が広くなればどうしても費用はかさんでしまうのは仕方ないことですよね….
依頼先によっても価格は結構違うのですが、ある程度満足できるものを残したいなら費用は結構かかると思っておいた方が良いと思います。
この部数・ページ数・この作業範囲ならこのくらいが相場
というのはチェックしておくべきことかなと….
❤︎4、校正・修正で仕上がりを調整する
一旦できても、間違いがあったり、思った色と違いすぎて耐えられないなんてこともあるかもしれません。。
なので、『校正』は必須に思います。
校正とは?
校正(こうせい、英語: proofreading)は、印刷物等の字句や内容、体裁、色彩の誤りや不具合を、あらかじめ修正すること。校合(きょうごう)ともいう。
▶︎https://ja.wikipedia.org/wiki/校正
出版にあたっては、印刷に先立って仮刷りを行い、それと原稿の内容を突き合わせ、誤植や体裁上の不備を正す。文字や数字ばかりでなく、デザインや発色の確認も行い、特に発色の確認を行う校正を色校正(色校)という。
校正にも、『本校正』と、『簡易校正』があって、できれば『本校正』をお勧めしたい。。。
『本校正』とは、本番の印刷機・本番と同じ紙など、実際に刷るのと同じ環境でやる
『簡易校正』は、それ専用の出力機で(本番の印刷機とは別)で出力する。色味てきには優れているわけではないけれど、価格てきには低価格でできる。
この辺りも予算との相談になりますよね….
校正でやっぱり色を調整したい、ここは修正したいなどがあればここでちゃんとやっておきたい。。。
❤︎5、告知・販売の準備に必要なもの
製本が終わり、チェックなども完了したらそれでおしまいではないですよね、、、
今度はそれをどのように手にしてもらうのかも考えて準備しておく必要がある。
- どのように告知・宣伝するか
- Web上などでのお知らせはどうするか(サイト・ブログ・SNS等)
- どんなルートで販売してどのように発送するか
- 注文が来た時の対応の流れ
- 入金してもらうための準備
などなどいろいろある
これらも事前に段取って準備しておかないといざその時になっても瞬時に対応が難しくなってスムーズに行きづらい。。。
サイトやブログの準備も事前にやっておく必要があるし、販売サイトなどを活用する場合なら事前に開設してシステムを理解しておく必要もある。
自分で梱包発送までするケースも多いと思うけど、梱包材はどれがいいか、送料・手数料はどのくらいか、
また、実際注文を受けた時にすぐに返信対応出来るよう準備しておいた方が流れもスムーズになる。
そういう準備も、自分はどこまでの作業ならできるか、できない部分は誰かにサポートしてもらうのか、それとも必要ないのか、などのことも考えておきたいところだと思う。
トータルてきにはだいたいこんなところだと思う。
これから絵本・イラスト集を作りたい!という方の何らかのヒントになればと思います。
❤︎6、Tさんイラスト集〜!!!
最後に、Tさん@tomocheeee623
の作品を紹介させていただきたいと思います。
▶︎Tさんブログ :(遊び心の扉)
▶︎Tさんイラストサイト :(Tomocheeee* Illustrations.)
▶︎Twitter : (@tomocheeee623 )
是非、手にとっていただけたらと思います!
※お申し込みはDMやコンタクトフォームなどからできます。
私は、Tさんが描いた絵のデータ変換・全体のレイアウト・編集・入稿データ作成、修正対応、動画編集、サイト準備設定のプチ補助、などなどをお手伝いさせて今ただきますた。。。
制作期間もかなりかかりましたので結構大変でした笑
特にデータへの変換(カラー変換)の対応など、Tさんは独特な色彩の絵なのでその再現が難しく、試行錯誤しました。
また、もちろん元絵の質感も個々に違うので同紙面に展開する際の調整なども必要でいろいろ工夫しました。
実はスキャンするより撮影した画像から補正して変換する方が良いものなどもあったり。。。。
カット数・ページ数も多めだったので結構ヘヴィな作業になりましたが、
イラスト集はTさんの長年の願望でもあったので、なんとも感慨深いです。
まだ完全にアナログ時代の頃から1冊1冊お手製で作ってみたりなどもしていたんですよね。。。
そんなことも見てきているので、製本された今回のイラスト集を手にすると私も本当に嬉しく思います。
内容はTさんが描きためてきた『絵と言葉』の集大成になっています。
絵は優しい柔らかいタッチで透明感のあるものから、アクリルでの大胆なタッチのもの、
また、『スライドストーリー』で同じみのショートストーリー枠のものなどなど幅広く、アナログ、デジタルの両方で展開しています
加えて絵に添えられた言葉たち。。。。
私も1冊注文しました!↓
『独特な世界を紡ぎ出している』と思う。
誰にも似てないし。。。。
ちなみにTさんとはこんな人です!w 笑↓
そんなところで、
楽しいクリエイトあれ!
しゃらんるあぁあああああああ❤︎
\(`^`)b ( ̄v ̄)ゞ